厭世日記

不思議だったあの、精神科閉鎖病棟についてなんちゃって

その日の夜

精神科の閉鎖病棟は、本当に辛かった。
窓はなく、あらゆる角がなくされ、ベッドさえないただの部屋に布団代わりのマットが一組敷かれているだけだった。トイレのドアさえなく、空間続きで便器があり、流すためには看護師を呼ばなければならなかった。
牢屋という言葉がすぐに思い浮かんだ。

私は、先輩に連れられそのまま入院したため未遂時の格好でマットに横たわることになった。親が手続きをしている間にもう圧倒的な不安に飲み込まれた。その日一日のことを思い出すが、私が怖いのは未遂したことより今いる部屋の方だった。部屋には便器とマットしかない。

次第に喉が渇いてきたが、もちろん何も持っていなかったため、ナースコールを押した。来ない。なぜだ?もう一度押すが、それでも来ない。怖い!連打した。やっと来た。

「なに?」
入り口のドアについている20㎝四方の窓を開けて看護師が呼びかけた。「水がほしいんですが」と言うと、なに言ってるんだよという態度で「まだペットボトルを持ち込めないから、先生が来るまで待ってて。」と言ってサッと行ってしまった。

えっ、水も飲めないってこと?

私はかなりのショックを受けた。ここでは先生の許可がなければ水も飲めないのだ。24時間天井のカメラで監視され、水も飲めず、マットに横たわることしかできない。

どれほどの時間だったかはわからないが、ようやく先生が来てペットボトルに水道水をいれてくれた。そしていつも愛用している睡眠薬を飲まされ、その日は終わった。

本当に辛いのはその後2日間だった。

#自殺未遂 #厭世ガール