厭世日記

不思議だったあの、精神科閉鎖病棟についてなんちゃって

次の日の昼と夜

時計を持っていなかった。
いつもは、元彼氏にもらった腕時計をしていたが、その日はフラれたために外してから自殺に及んだのだ。そのため、隔離病室では現在どれだけの時間を過ごしたか把握できなかった。

ぼうっという風の音がずっと聞こえていた。私は膝を抱えながら隅っこに座って考えていた。これからどうしよう?会社はやめることになった。これから先はどんな人生になってしまうのだろう。ああ、なんで失敗なんてしてしまったのだ、ちゃんと死ねばよかった!土曜日の昼にマンションで首吊りなんてすればたしかに見つかるじゃないか、私の馬鹿!皆はどう思っただろう。私は先輩に病院に連れられる最中、パニックになり幾つかの人に自殺未遂の旨を連絡していた。本当に愚かの極みである。

混乱し、後悔し、惨めな気持ちでいっぱいになり、そのうち泣き始めた。なにを考えても行き着く先は自分の愚かさだった。
自殺なんてしなきゃよかった。そしたら今頃はいつも通り柔らかいベッドに横になりながら薬を飲み、座って食事もできたのだ。トイレだって好きに行けたし、気晴らしに散歩も行けた。水も好きに飲めた。友達に連絡もできたのだ。

それが自分のせいで一切出来なくなった。
私は一瞬で、人から畜生へと降りたのだ。

ただただ泣くばかりで人は来ない。
膝を抱える以外にない。
今何時かもわからず、いつ明日が来るのが検討もつかない。

狂ってしまうと思った。
ここにいることで、狂ってしまう。そしてここから出られなくなる。物凄い恐怖が襲ってきた。

私は、ここから出られないのか。

#自殺未遂 #厭世ガール